今年1月1日、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は、ICBM(大陸間弾道ミサイル)の発射実験の準備が「最終段階にきている」と表明した。その後の度重なるミサイル発射試験は、いかに北朝鮮がミサイル開発に拍車をかけているかを示している。
北朝鮮は、国際社会の制裁と米国の軍事的圧力が強まるなか、5月14日、5月21日と立て続けに弾道ミサイルの発射試験を行った。また、威力のより大きい核実験も命令があり次第可能であるとしている。
北朝鮮の核・ミサイル能力は日増しに向上し、いかなる核大国にも「耐え難い損害」を与えられる水準の「最小限核抑止」水準に近づいている。他方、米国にとっては、今が、北朝鮮の米本土に到達するICBM保有を阻止する、最後の機会であろう。
米国はいま、北朝鮮との戦争を覚悟するか、ICBMの保有を黙認するかの瀬戸際に立たされている。米国が軍事的選択肢をとれば、日韓が大なり小なり戦場になることは避けられず、日韓両国も当事者として直接的な危機に直面していると言える。
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