【大内清の中東見聞録】革命で春は来なかった…「アラブの春」から6年、地域大国エジプトの地位危うく
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2017.1.28 12:00
【大内清の中東見聞録】革命で春は来なかった…「アラブの春」から6年、地域大国エジプトの地位危うく
「アラブの春」と呼ばれた現象を覚えているだろうか。
露天商のチュニジア人青年が焼身自殺したのを契機とする抗議デモで2011年1月に同国のベンアリ大統領が亡命し、間もなく中東・北アフリカ各国に反政府デモが拡大した。本稿で取り上げるエジプトではムバラク政権が退陣(11年2月)し、リビアやイエメンでは内戦や市街戦の末に政権が倒れた。シリアでは今も内戦が続く。
民主化への期待が込められた「春」という明るい表現とは裏腹に、中東は混乱期に入った。あれから6年。9000万人超とアラブ最大の人口規模を誇るエジプトは国際的地位が低下しただけでなく、当時と変らぬ社会不満をはらんだままでいる。
タグ:アラブの春
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