CNAS(新米安全保障センター)のフォンテイン会長が、8月24日付ウォール・ストリート・ジャーナル紙掲載の論説にて、米豪同盟強化を推進する豪政府と米中対立に巻き込まれたくない豪国民の感情のギャップを示し、米豪のそれぞれなすべきことを論じています。要旨、次の通り。

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米豪同盟の新たな役割

 米国のアジアシフトにより、米豪同盟には新たな重要性が生じている。豪は、軍事力と地域における行動主義を高め、安全保障上のパートナーシップを強化し、米国との防衛及び諜報協力を強化している。しかし、米豪関係は多くの分野でかつてなく強力になったものの、肝心のアジアではまだ試されていない。

 同時に、豪経済の対中依存が懸念すべき脆弱性を作り出している。豪の輸出の3分の1が中国向けで、これは他のG20諸国のいずれよりも高い割合である。中国の対豪投資も増加している。また、昨年、5万人近い中国人学生が豪の大学・学校に入学し、同国の「教育輸出」産業を後押しした。

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