infinity>国際>岡崎研究所 [世界潮流を読む 岡崎研究所論評集]
アメリカの戦争が終わらない理由
在ニューデリー政策研究センター教授のブラーマ・チェラニーが、Project Syndicateに6月14日で掲載された論説において、アフガニスタンにおけるタリバンの攻勢と戦争が終わるかどうかは、パキスタンにかかっており、米国はパキスタンによるタリバンへの聖域提供を止めさせるため、対パキスタン経済・軍事援助を梃子に使うべきであると述べています。論説の趣旨、以下の通り。
攻勢を強めるタリバン
アフガニスタンでタリバンが再び攻勢を強めているが、米国の歴史で最も長い戦争が終わらない重要な理由はパキスタンである。米国はビンラディンに続いて、タリバンの指導者マンスールもパキスタン領内で殺害したが、これはマンスールをかくまっていないと言い続けたパキスタンの欺瞞を再び明らかにするものであった。
オバマ政権の政策は、パキスタンの軍部の支援を受けて、タリバンと取引し和平を実現することであった。そのためパキスタンおよびタリバンとの対決を避けた。アフガニスタンのタリバンは、米国のアフガン攻撃が始まってすぐ、パキスタンのバロチスタン州に指揮命令の本部を設置したが、米国は最近になってようやくバロチスタン州をドローンで攻撃した。