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伊勢志摩サミット首脳宣言に猛反発
孤立する中国が狙う反撃は「G20首脳会議」

2016年06月01日(水)石 平 (中国問題・日中問題評論家)


 2016年5月27日に閉幕した「伊勢志摩サミット」は恒例の首脳宣言を発表した。

伊勢志摩サミット G7首脳集合写真(写真:代表撮影/ZUMA Press/アフロ)

 その中で、注目の南シナ海問題に関しては、国家が国際法に基づき力や威圧を用いないこと、平和的な手段による紛争解決を追求することの重要性を再確認した上で、東シナ海、南シナ海における状況を懸念し、紛争の平和的管理、解決の根本的な重要性を強調した。

 上述の文言は当然、南シナ海における中国の無法な軍事拠点化の動きを強く意識して、それを牽制するものとなっているが、表現としてはサミットの首脳宣言らしく極めて抑制的で、穏やかなものである。

 中国を名指しで批判しないことは、首脳宣言の特徴の一つでもある。しかし大変興味深いことに、中国は自ら名乗り出るがごとくこれに猛反発したのだ。

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