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野党が熱心だったのは、NHK会長と法制局長官を連日呼んで、片言隻句をとらえてネチネチと文句をいうことだけ。

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 とんとん拍子というよりは、拍子抜けだった。来年度予算は、3連休前(抄子はいつも通りだが)の20日成立した。戦後3番目のスピード成立なんだそうだが、さもありなん。論戦にまったく歯ごたえがなかった。

 ▼今国会で野党が得点をあげたのは、山田宏衆院議員が慰安婦問題をとりあげ、慰安婦募集の強制性を認めたいわゆる「河野談話」の検証を政府に約束させたやりとりだけ。政府は「検証するが見直さない」と理屈に合わぬ方針を示しているが、まずは張本人の河野洋平元官房長官から話を聞くのが、国会の責務だろう。

 ▼あとはまったくお話にならないほどの低レベルだった。アベノミクスひとつとっても株価が足踏み状態になる中、成長戦略は十分か、消費税を来年10%に上げていいのか、など野党に攻め所は十分あったのに。

 ▼集団的自衛権の議論も憲法解釈権はどこにあるのか、といった入り口論のみに終始した。尖閣問題をはじめ日本にまで悪影響が出始めた中国の大気汚染、21世紀最大の危機といわれるウクライナ情勢など重要案件に関する野党の追及は通り一遍で、安倍晋三首相はやすやすとかわしていた。

▼野党が熱心だったのは、NHK会長と法制局長官を連日呼んで、片言隻句をとらえてネチネチと文句をいうことだけ。あわよくば“失言”を引きだして辞めさせよう、という選良とはとてもいえない根性のセンセイたちが目立った。

 ▼読者からも「国民の代表である国会議員が、下品な言葉で個人攻撃ばかりするとは何事か」という投書を多数いただいたおっしゃる通り。いっそ学校の道徳の時間に、国会中継を子供たちに見させればいい。「あんな大人にはなりたくない」と、いじめが減ること請け合いである。


タグ:産経抄
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